2009年06月04日

樹の美

Scan10036_r1.JPG

今年から『エコポイント』なるものが電気屋さんなどで実施されているということを聞きました。
はてさて、エコにポイントなんてつくものだろうかと私は首をかしげたまま3週間が経ちましたが、首が元に戻りません。
エコのせいです。
なんでも地球にやさしい電化製品を購入するとポイントが加算されるのですが、そのポイントが何に使えるのか分からないようです。
多分こういうところがエコロジーと呼ばれる所以なのかもしれません。
つまり、足されもしないし、引かれもしない。
自然がプラスもマイナスもないものだということは、季節の移り変わりや、私達のシワの数そして白髪の数を数えれば自ずと分かることですが、自然はその環境に応じて、例えば山や川は様々に姿形を変えていくのです。
これから大分熱い季節になります。自然は環境に応じるからといって、家の外へ生まれたままの姿で朗らかに出かけて行っては、これは刑法第174条、公然わいせつ罪という立派な罪。
近所をブラブラしているおまわりさんにそんな野性味溢れる肉体をさらしたら即逮捕されます。

じゃぁ、自然の順応って何なのさ!と文句を言いたくなったら黙って本日の売れない本を買って下さい。
みなさんも見たことはあると思いますけど、日本全国に留まらず世界中に木は生えています。
世界中にあるからそりゃもう、いろんな木が生えているわけです。
小さいのから大きいのまで、ありとあらゆるのがあります。
人間と違って、木はたくましいんです。人間にもたくましいのがいますが、それでも木と比べたら大したことはないとは言い切れない。
なぜならどちらも同じ自然だから。

さて、本日の売れない本は新潟にある『雪国奇木館』という奇妙な木をあつめた博物館の図録です。
人間と同様、寒けりゃ木も縮こまります。するとどうなるか。
体はよじれて、コブができ、雪の重さに耐えかねて、身悶えているかのような凄まじい形状の木が出来上がるのです。
この館があります新潟県は、ご存知の通り物凄い雪の降り積もるところです。
東北地方に生まれ育った人でない限りその凄さは計り知れないかと思いますが、そんな場所で育ったケヤキや栃の木、ハンノキなど3百点が所狭しとその名状しがたい姿をこれでもかと見せつけています。得体の知れない生き物がうめき声をあげているかのように見えたり、洞穴そのもののような木、巨大なコブがハチの巣のように見えたりします。珍木、美木まったく判然としない奇怪で美しい世界がそこにはあります。館全体が千年王国と錯覚してしまうくらい、展示の木たちはまるで妖怪。
自然の造形美といえば言えないこともないですが、ただただ、人智の及ばない力が作用する世界があるのだとため息が出てしまいます。
私達が『自然』と呼ぶものは、目には見えない力のようなものだということを感じさせる自然=超自然の本。
まさにウッドホラー。

売れない度 96%
posted by ことば at 21:15| 動物・植物 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする