公園や街路に繁る草木や葉の色も次第に移り変わってまいりました。
めっきり秋も深まり、物思いに沈みやすくなってきましたね。
本屋にとっては『読書の秋』などという歯の浮くような台詞でもってお客様の購買意欲をわきたてようとしますが、物思いに沈んだまま帰って来れなくなる方は、季節はあまり関係ないかもしれませんね。
おそらく天才の一種です。是非ともそのまま考え続けて欲しいです。
ところで、考えるといえばきまって出てくるのが人生の問題。
嫌いなピーマンをどうしたら食べられるようになるか、携帯電話のかけ方が分からない、パソコンで文章を打つときに小さい『つ』はどうしたら出るのか、パソコンには血が通っていないからどうしても好きになれない、パソコンだけではなく機械全般が私に対して敵意を抱いている、コンピューターが私の人生をめちゃくちゃにしているようだ等、このように生きていると必ずぶちあたる諸問題が解決できませんと、フラストレーション、つまりストレスが溜まるわけです。
みなさん、ストレスはどのようにして解消しているのでしょうか?
私のリサーチによりますと、女性陣はラーメンやスイーツのドカ食い、ぶ厚い電話帳を引きちぎったり、重いものを放り投げたりしてストレス解消をされる方が多いようです。
かたや男性陣は、公園でブランコに乗ったり、夜中に神社の社に忍び込んだり、裸になって警察の人に注意をされたりして主なストレスを解消したりしているようです。
ストレス解消は人それぞれですが、問題の根幹となっているストレスを作り出すもの、これをなんとかしないと本日の売れない本がいつまで経っても売れない本のままになってしまうのです。
本日取り上げるのは皆さんお待ちかねのコンピューター本。
つまり現代社会の大敵、どんなに間違っていることでもプログラム通りに頑強に押し通し、深刻なエラーを最初から抱えておきながら商品として売り出される無責任の権化、下手に何でもできるおかげで責任の取り方だけはプログラミングされていない玄人はだしの働く責任転嫁、おまけにロクでもない計算だけは間違わず、1+1=2の本当の意味を永遠に知ることができなくて、人間のために作られたにも関わらず人間以上のことが出来ているのか出来ていないのか全く分からないおりこうさん、本書はこの悪魔のようなコンピューターが人間にもたらす甚大な精神的ダメージをいかに回避するかということが切々と書かれているのです。
常々思っていることなのですが、こんな非人道的なものと友達になろうってほうが人間を馬鹿にしているとしか思えません。
でも、会社で働くおとうさん、おかあさん、おにいさん、おねえさん、いろんな人がこの忌々しいコンピューターと孤独な戦いを日夜繰り広げているかと思うと、私はやりきれない思いで一杯です。
やりたくないのは分かっている。でもこのコンピューターで行う仕事が共通言語だと決められてしまっているならばそれに従うほかないのが私は悔しい。
私はコンピューターが嫌いなんだ。でもやるからにはきちんとやっていきたいと思ってる。
しかし、しかしだ。そんな優しくてちっぽけな人間にもこのコンピューターという無機質な物体は冷たい。
だが、負けてはいけない。いかにコンピューターとの軋轢を少なくして人間らしさを取り戻すか、それは人間にしか出来ないことなのだ。
そもそも相手にしているのは人間じゃない。
こいつは人間じゃないんだ、コンピューターなんだ!
落ち着け!184ページを見てみろ!『コンピューターに腹を立てない』とあるじゃないか!
モニターの見すぎで疲れたら首を回してリラックスしたり、少し表の緑をみたり、机と椅子を変えてみたり、ほんの少しの体操やちょっとした食生活、そういった当たり前のことがここには書かれている。
コンピューターがなかった頃には当然のようにやっていた世界とのコミュニケーションを思い出すために、今こそ読まなければならない。
人間としての最後の尊厳を取り戻すのだ。
コンピューター・ハルマゲドンを目前に控えて名もなきレジスタンスに捧ぐ。そして声高に叫ぶんだ!
『俺はロボットなんかじゃない、れっきとした人間なんだ!』
人権宣言、ここに極まれり。
売れない度 86%
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